観光庁のサイトから見る障害者・高齢者配慮対応の現状

アライド・ブレインズ株式会社の調査によれば、国のホームページ約55%(80万ページ超)が障害者・高齢者配慮のJIS規格最低基準を満たさずとの結果が出ています。
なお、2011年4月総務省から公開された「みんなの公共サイト運用モデル(2010年度改定版)」によれば、国及び地方公共団体はJIS規格の達成等級AAへ準拠することが求められていますが、現状まだまだ道半ばというところになります。

さて、今回の調査において全50団体のページにおいて42位だったのが「観光庁」。
2020年には東京オリンピックが開催されますが、この状態だと少しまずそうです。
では、「観光庁」のサイトがどのように変遷していたのかInternet Archive: Wayback Machineを通じて見てみたいと思います。

観光庁

2008年10月

観光庁のサイトで見る障害者・高齢者配慮対応の現状
日の丸の赤を基調として、シンプルなページ構成です。
冒頭から数値目標を見せる意気込み・・・いいですね。

2010年12月

観光庁のサイトで見る障害者・高齢者配慮対応の現状
少し今っぽくなりましたが、メインの画像はオタク系です。
この頃は、こういったものを訴求するのが一番わかりやすかったのかもしれません。
観光庁TVなるYouTubeチャンネルも登場しています。

2012年5月

観光庁のサイトで見る障害者・高齢者配慮対応の現状
右サイドにバナーエリアが出現しました。
このあたりは震災の影響によるものかと考えられます。

2012年10月

観光庁のサイトで見る障害者・高齢者配慮対応の現状
右サイドに重要なお知らせも登場しました。

2014年8月

観光庁のサイトで見る障害者・高齢者配慮対応の現状
現在のデザインに変更されました。
アイコンなども使用して非常にスッキリとして見やすくなったと感じます。

では、このサイトどこに問題があるのでしょうか。
今回の調査はみんなのアクセシビリティ評価ツール: miChecker (エムアイチェッカー) をベースにして行われているとのことです。
このmiCheckerで見ていきたいと思います。

音声ユーザビリティ

観光庁のサイトで見る障害者・高齢者配慮対応の現状
同一テキストの繰り返しが複数あり、「問題あり」とされています。
これは「7.1.1.1 非テキストコンテンツに関する達成基準」に反しています。

例としては下記となります。
<dt><img src="/common/001045771.png" width="22" height="22" alt="注目のキーワード">注目のキーワード</dt>

ロービジョンモードでの検証

観光庁のサイトで見る障害者・高齢者配慮対応の現状
こちらは大きの要素において、文字色と背景色のコントラスト比が不十分であることが指摘されています。
文字の大きさが固定されていることも「問題あり」の要因です。

「7.1.4.3 最低限のコントラストに関する達成基準」に対する指摘で、こちらは7.1.4.3 最低限のコントラストに関する達成基準にあるG18、G145での実装が必要になります。
ただし、この内容については文字の大小を変えられる機能で代替しているとも考えられます。

地方自治体のサイトはさまざまな人が不自由なく閲覧できることが求められますが、デザイン面や運用コストなどを考えると全ての基準に常に適合するのは難しいものがあります。
このような自治体サイトを定期的にウオッチしていくことで、対応方法のトレンドや最低限守るべき点などについて学べる部分が出てくるのではないでしょうか。

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