Op.ローズダスト


「真夏のオリオン」「亡国のイージス」「終戦のローレライ」など数々の戦いを描いてきた、福井晴敏氏。
実は氏の著書は、はじめて。
とういうのも、あまり戦争的なものが好きではなかったのです・・・
なぜか手に取ってみる気になったのは、題名のローズダストに不思議な魅力を感じたからか。
作品の話題は、大都市東京を舞台に繰り広げられるテロ。
その中で、「ローズダスト」は"新しい言葉"として表現され、時に人を恐怖に陥れ、一方で驚嘆・感動のものとしても扱われる。
その新しさがゆえの不安定が、登場人物の心をも映し出す。
キャリアの道を外れた並河警部補、特殊訓練を受けた丹原三曹、暗い影をもつテロリスト入江・・・
三者三様の人生の中で、それぞれに潜む闇と強い想い・・・すべてが入り混じり、臨界へと達したとき、すべてはひとつとなる。
氏の作品は男臭く感じていたが、繊細にかつ大胆に人の心を描写しているのは、その思い込みを簡単にくつがえす。
物語の長さ、最後の壮大な結末など賛否両論が出てきそうだが、人物像の掘り下げは 見事。
Op.ローズダスト
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